Q1. X-Analysis Assistant とは何ですか?
X-Analysis Assistant は、IBM i 向けアプリケーション解析ツール「X-Analysis」スイートに統合された、最新の AI 駆動型拡張機能です。
OpenAI の GPT モデルや Anthropic 社の Claude といった大規模言語モデル (LLM) と連携し、RPG や COBOL といったレガシーな IBM i システムのコード解析やドキュメンテーションを日本語等の自然言語で容易に行えるようにするツールです。
Q2. X-Analysis Assistant を利用することでどのような課題が解決されますか?
X-Analysis Assistant を利用することで、レガシーな IBM i システムに存在する膨大な RPG や COBOL のコードを把握・分析する際に発生していた時間と労力を要する課題を解決できます。
日本語等自然言語でコードの意味や機能を問い合わせたり、関連情報を調べたりすることができるため、技術的な専門知識がなくてもコード理解を効率化し、ドキュメンテーション作成や影響分析などの作業を迅速に行うことが可能になります。
Q3. X-Analysis Assistant はどのような仕組みでコード解析を行いますか?
X-Analysis Assistant は、単に LLM 単体を利用するのではなく、長年の実績を持つ信頼性の高い X-Analysis リポジトリデータと AI を組み合わせてコード解析を行います。
X-Analysis が持つアプリケーションのクロスリファレンスやビジネスルール抽出、影響分析などのシステム知識を土台に、LLM の自然言語応答能力を融合させることで、より精度の高い回答を引き出します。
Q4. X-Analysis Assistant はコードの局所的な解析だけでなく、アプリケーション全体の理解にも役立ちますか?
はい、役立ちます。
LLM 単体では入力されたソースコードの範囲内での理解に留まることがありますが、X-Analysis Assistant は X-Analysis が持つ包括的なリポジトリデータに基づいて、アプリケーション全体を横断的に理解し、複雑な相関や影響範囲なども加味したインサイトを提供できます。
これにより、点ではなく面としてシステムを理解することが可能になり、開発・保守・再設計における意思決定を支援します。
Q5. X-Analysis Assistant のセキュリティはどのように確保されていますか?
X-Analysis Assistant はセキュリティとプライバシーに配慮した設計がされています。
プログラム解析に必要な最小限の情報のみを LLM プロバイダーと共有し、顧客のデータベースファイルの内容そのものは一切送信しません。共有されるのはプログラム名やフィールド名、該当コード片のテキストなどに限られます。
また、ユーザー自身が LLM サービスを選択し、API キーを設定することで利用を開始でき、特に Anthropic Claude は送信データを永続的に保存しないポリシーや高いセキュリティ基準を備えているため推奨されています。
Q6. X-Analysis Assistant はハルシネーション(誤った情報)をどのように抑えていますか?
X-Analysis Assistant は、ハルシネーションを極力抑えるために、AI に参照させるコンテキストに信頼性の高いリポジトリデータを組み込むアプローチを採用しています。
ユーザーからの質問に関連するプログラムやフィールドの情報を X-Analysis のリポジトリから検索し、その文脈を添えて LLM に問い合わせることで、AI の回答は実際のアプリケーション資産に裏付けられた内容に基づき、事実に反する回答が出にくく設計されています。
Q7. X-Analysis Assistant はどのようなユースケースで活用できますか?
X-Analysis Assistant は、以下のような様々なユースケースで活用が想定されています:
- IBM i 上のプログラム一覧取得
- プログラムの機能概要の自動ドキュメント化
- 特定のデータ項目の参照箇所の追跡と影響範囲調査
- 複数プログラム間の依存関係の可視化
- 複雑なソースコードからのビジネスロジック抽出と要約説明
これにより、従来手作業で行っていた分析や調査作業を効率化し、保守や開発の生産性向上に貢献します。