1万社が利用、COBOLより少ないRPG技術者–先送りできないオフコン問題の実情
株式会社GxP(旧:ジーアールソリューションズ)の阿野幸裕のZDNET寄稿記事を基に解説します。この記事は、企業が直面しているレガシーシステムの近代化の問題について述べています。特に、旧オフコンと呼ばれるミッドレンジコンピューターが問題となっており、この記事では「IBM i(AS/400)」に焦点を当て、その課題と解決策を紹介しています。
オフコンの歴史は1960年代に始まり、1970年代から1980年代にかけて急速に市場が拡大しました。オフコンは、メインフレームに次ぐ小型コンピューターとして、特に中小企業や大手企業の部門、工場の情報化を目的に広く利用されました。しかし、1990年代後半にはオープン化の波に押されて市場が縮小し、多くのメーカーが撤退しました。それでも、信頼性や安定性を重視するユーザーはオフコンを継続的に利用しており、現在でも数万社が使用しています。
特にIBM i(AS/400)は、国産オフコンに対抗する形で進化を続けており、現在でも1万社近い企業が利用しています。IBM i(AS/400)の歴史は1969年の「System/3」に始まり、1988年に「AS/400」としてリリースされました。現在でもハードウェアやOSが進化を続けており、国産オフコンとは異なる道を歩んでいます。
しかし、IBM i(AS/400)ユーザーには技術者の高齢化や減少という問題があります。特にRPG言語で開発されたプログラム資産が多く、その技術者はCOBOL技術者よりも少ない状況です。さらに、アプリケーションやプラットフォームの知識がベテラン技術者に集中しており、若手エンジニアの育成が進んでいないことが課題です。ドキュメントの更新が長年行われていないことも問題を深刻化させています。
ベテラン技術者が在職している間にこれらの課題を解決する必要があり、先送りできない問題となっています。特に、基幹システムを稼働させている企業にとっては、技術者の引退や定年延長に依存せず、持続可能なシステム維持のための対策が急務です。
このように、レガシーシステムの近代化は単なる技術的な問題にとどまらず、企業の持続可能性や競争力に直結する重要な課題となっています。企業は、今後のDX推進に向けて、早急に対応策を講じる必要があります。
IBM i(AS/400)ユーザーの課題
- アプリケーションに対する知識がベテラン技術者に集中
- プラットフォームの維持に関する知識もベテラン技術者に集中
- ドキュメントは残っていないか、長年更新されていない
- 後身の若手エンジニアが育っていない
- ベテランの引退までに年数が無い、もしくは定年延長でシステム維持してもらっている
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