オープンシステムとは何なのでしょうか?
コピーやプリンター用紙のサイズで「A4」「B3」という用語は一般的にしられた標準規格です。このおかげでコピー機やプリンターのメーカーが違っても同じサイズ用紙が利用できます。
一方で、コピー機やプリンターのトナーやインクに関しては、カートリッジの形や取り付け方法などがメーカーごとに違います。つまり、前者はオープンな仕組みであり、後者はクローズな仕組みであるのです。。
コンピューターの仕組みにおいても、同様の仕訳ができます。公開(オープン)されている仕様に準拠したソフトウェアやハードウェアであるかどうか? また、異なるメーカーの製品を組み合せて利用できるかどうか? などで仕分けることができます。
ここでの着目点は、コピー機やプリンター、そしてコンピューターにもオープンな仕組みとクローズな仕組みが同居していることです。
オープンであることは、きれいにクローズとの境があるわけではなく、「度合」であるということがわかります。
オープンシステムにも「古い」「新しい」がある
写真フィルムの規格で一般的なものは「35ミリ」です。さまざまなメーカーのフィルムカメラに使用でき、公開(オープン)されている仕様に準拠した製品ですが、デジタルカメラやスマートフォンの普及により、その規格を知る人も使う人も少なくなってきています。
「COBOL」というコンピュータープログラム用の言語を耳にされたことがある方も多いと思いますが、これも公開(オープン)されている仕様に準拠し、さまざまなメーカーのコンピューターが利用してきました。
現在は言語の選択肢も増え、年々開発者は減少傾向にあり、年齢層も高いためクローズのように見えてしまっていますが、「Linux」や「Windows」でも利用できます。
1990年から2010年代前半までの、一般的にオープンシステムとされているものにもレガシーは当てはまります。
“オープン=新しい技術のシステム”とは限らず、オープンシステムにもレガシーなものが多いということを利用者側が認識しておく必要があります。
提供ベンダー側もレガシーなオープンシステムを提供している意識の無い場合も少なくありません。
システム提案を受ける側は複数の企業の提案を受けることと、見る目を養うことが必要です。
また、レガシーとされる時代から存在しているシステムや言語が、最新のオープンシステム技術に対応して現在に生き残っています。
寿命の短い技術基盤を選ばないようにすることも重要です。
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